国家的犯罪・・・・      もどる


 北朝鮮の拉致による被害を受けた5人の方々が、いま“一時帰国”している。それぞれの故郷で、家族、友人らとともに楽しいひとときを過ごせているようである。空白の24年間を少しでも取り戻してほしい。しかし、いかなる方法をとろうとも、失った時間は戻ってこないであろう。
 1人の人間の人生を奪ってしまった拉致事件。これはまさに国家的犯罪であり、絶対に許されるべきことではない。今回、北朝鮮における経済状況などの諸事情のためか、拉致について初めて認め、被害者達を帰国させることとなった。今までの経緯を考えれば、今回の出来事は画期的なことであり、政府の功績を素直に認めたい。しかし、まだまだ押し進めなければならない問題は山積していると思われる。拉致された方々を“一時帰国”ではなく、完全帰国をさせなければならない。そのためには、北朝鮮との交渉はもちろんのこと、日本国側として彼らをしっかりと受け入れる体制を整えることが必要不可欠である。
 そして、我々日本人は、彼らの心の叫びを聞き逃さない心の耳や、心の苦しみを読みとる心の目を持たねばならない。