平成12年 8月24日               9時30分 〜 12時20分
      講義「学習指導における活用 コンピュータ、インターネットの利用」                     講師:岡山市教育委員会 学校教育部
                        指導課 指導主任  青木  将
(研修内容)  
 実践的な内容に基づいた講義を伺った。その概要は以下の通りである。
○コンピュータの特性を生かした利用法
 @児童の学習活動を支援(CAI,CAL)
  ・テストドリル型(基礎的な学力の支援)・解説指導型・問題解決型・シミュレーシ  ョン型・情報検索型(データパッケージ型、インターネット)・測定制御型・ネット  ワーク型(交流、共同学習)
  *目的を明確にすることが大切。
*授業のどの部分で使うかを明確にする。
*児童の実態を把握し、個別指導につなげる。
 A教師の支援(CMI)
○コンピュータ利用の意義
 *コンピュータやインターネットは、あくまでも学習指導における方法の一つに過ぎな  いのだということを認識することが大切である。
 *だからこそ、目的を持った活用をすることが大切である。
  ・「hint 実践事例アイデア集」などを活用するとよい。
○平福小学校では、1999年度、総合的な学習に関する研究を進める上で、メディア活用の仕方を主眼として行ってきた。研究主題は「感性豊かに受けとめ、自分の思いを伝える子どもの育成 −メディアを活用した総合的な学習を通して− 」である。
○上記の研究を進める中で、子ども達の学習に対するさまざまな願いをかなえるためには、メディアの在り方についての考え方を整理する必要性があることに気づいた。その結果、次の3点が重要であることが分かった。 
 @メディア環境を充実させること 
 A情報活能力を身につけさせること 
 Bネットワークを活用させること
○上記の「メディア環境」とは、図書資料、図鑑、VTR、放送番組、新聞、電話、FAX、インターネット、電子メール、外部人材など、多種多様なものである。
○「情報活用能力」を支えるコンピュータリテラシーを身につけさせるために、「学習パッケージ」や「コンピュータ学習年間計画表」などを作成し、活用している。
○「ネットワークを活用させる」ためには、子ども達に、コンピュータはいつでも使えるという意識を持たせることが大切である。
○そして、「ネットワーク」の十分な活用によって、@情報を共有することができたり、A情報を蓄積させることができたり、Bネットワークリテラシーを身につけさせることができたりする。
○インターネットの教育的意義と効果
 @情報活用の実践力の育成 
 A一人一人の個性の伸張 
 B交流学習による学びの場の拡大 
 C開かれた学校づくり 
 D情報化社会で生きていく力の育成
○インターネットを利用をする際に大事なのは、何のために利用するのかといった考えをしっかりと持つこと。 基本は、子ども達がねらいを持って活用すること。そうすれば、指導者として危惧する「有害情報」へは辿り着かない。ねらいを持って活用することによって、学習そのもののねらいも子どもの意識の中で明確になる。
○インターネットを利用した学習活動には、@教材提示型 A資料収集型 B作品発表型 Cメール交流型 などがある。
○有害情報に接触させないようにするには、環境の設定や機械的な方法による対応もある。 @活動をオープンにする。(機器の設置や配置) 
 A子ども用検索サイトの利用 
 Bポータルサイト(リンク集)の利用 
 C専用ブックマークづくり 
 Dフィルタリングソフトの導入   
 しかし、何よりも大切なのは、「情報を見抜く目の育成」である。「コンピュータが勝手に情報を処理しているわけではない。情報に対する判断、決定を行うのは人間である。」といったことを子ども達に伝えていくことが必要である。
○教師が、インターネットの仕組みや危険性を熟知する必要がある。
 
(所感)
 平福小学校の実践に基づいた講義だったので、大変わかりやすかった。コンピュータ利用の意義や実際の利用法、インターネットを活用した学習活動例、有害情報に対する対処法などが理解できた。今後の参考になるものが多かった。
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