平成6年11月16日(水)
第5校時(13:30〜14:15) 於
教室 4年1組
指導者 パンダ
T 単元名 人物の気持ちの動きを(物語)「ごんぎつね」
U 単元の考察
1 児童の実態
男子18名、女子16名、合計34名。学級の雰囲気は比較的明るく元気が良いが、落ち着きに欠ける。
本単元の学習を進めるにあたっての実態を、(関心・意欲・態度)(表現の能力)(理解の能力)(言語についての 知識・理解・技能)の4観点から以下に記述する。
(関心・意欲・態度)
アンケート結果や今までの観察の様子から分かることをいくつか挙げる。
○国語の勉強が好きと答えた児童が18名いる。その理由は、「本読みがあるから」「心に残る物語がいっぱいあるか ら」「おもしろいから」「漢字の勉強がすきだから」などである。一方嫌いと答えた児童は3名で、その理由は「難 しいから」「文章が苦手だから」「漢字が苦手だから」である。また、どちらでもないと答えた児童も12名おり、 その理由として「おもしろくないところもあるから」や「できないところもあるから」としているところは見逃せな い。 ○国語の勉強の楽しいところはどこか問うてみると、「物語の勉強で、人物の気持ちを考えたりすること」「漢字の勉 強」「読むこと」「意見を言い合って勉強を進めていくこと」という答えが多かった。 ○音読の練習については、自己評価や相互評価のできる「音読カード」を利用して授業や朝自習、家庭学習などで行っ てきている。4月当初に比べると意欲的に取り組むようになってきているが、家庭学習で毎日進んで練習する児童は まだ半数ほどである。あまりしないと答えた児童は5名おり、その理由としては、「忘れる」「聞いてくれる人がい ない」「忙しい」であった。 ○読書傾向について調べてみると、4年生になって読んだ本の数は、非常に個人差が大きいことが分かった。0冊から 100冊以上の範囲にわたっていた。半数ほどが10冊以下であり、読書量は多いとは言えない。読む本の種類で多 いものから挙げてみると、「物語・小説」「動物の本」「絵本」「伝記」などである ○「一つの花」で行った「課題づくり」の学習の感想を聞いてみたところ、3分の2の児童が「おもしろい」と答え、 課題解決学習に意欲を示す児童が多いことが分かった。 ○家庭における漢字練習の様子は、「毎日する」5名、「ときどきする」21名、「あまりしない」6名であった。「 毎日する」理由は「必要だから」と答えた児童が多く、「ときどきする」や「あまりしない」の理由は「忙しい」「 忘れる」が多かった。 ○難しい言葉を国語辞典で調べ意味ノートにまとめさせてきているが、そのことについては、「いろいろなことが分か る」「おもしろい」「役立つ」「好き」と好意的に答えた児童が多かったが、「めんどう」と思っている児童も数名 いる。 ○授業中の挙手の様子については、指名読みや比較的簡単な発問に対する答えを述べる時などは、半数ほどの児童が挙 手をする。しかし、人物の気持ちを読み取るなどやや深い読み取りが必要な際には、特定の数名の児童が挙手するだ けであることが多い。実際に読み取れてない場合もあるが、自分の意見に自信が持てなく挙手できない児童も多い。 ○情緒的に不安定なため、学習活動に十分に参加できなかったり指名に対して適切に応対できなかったりする児童が数 名いる。 ○興味や関心がいろいろなことに向けられてしまうのか、集中力や持続力に欠ける児童が男子の中に数名いる。
(表現の能力)
○話の中心点が分かるように筋道を立てて話せる児童は、10名ほどである。発言の際に、単語だけで言うのではなく 一つの文として文末を気をつけて発表できる児童が増えてきた。
○書こうとすることをまとめて文章に表す力については、不足している児童が多い。既習の「一つの花」でまとめの感 想を書かせたところ、自分の感じたことを十分に表現できていた児童は10名程度であった。
(理解の能力)
○聞き取ったことをまとめたり自分の感想を持ったりすることについては、10名ほどの児童が十分にできる一方、全 く苦手とする児童も数名いる。
○文章の内容を正しく読み取ることについては、表面的な読み取りならば、比較的多くの児童がよくできる。しかし、 物語教材などで、人物の気持ちの変化や場面の移り変わりを想像して読むなど、深い読み取りをすることができる児 童はわずかである。
○音読の力については、声の大きさ、発音やアクセント、正確さ、間と速さ、気持ちなどの観点から自己評価、相互評 価できる「音読カード」を活用してきており、徐々にではあるが力をつけてきている。
(言語についての知識・理解・技能)
○漢字の読みの力は比較的あるが、漢字書き取りの力が不足している。作文などを書いても、学習した漢字を文章の中 で正しく使えない児童が10名ほどいる。
○生活経験や読書経験が不足しているためか、語句に関する知識が乏しい。そのために、文章の読み取りが十分にでき ない場合がある。
○漢字の学習や読み取りの学習の折に、国語辞典を活用するようにしているので、国語辞典で調べることに慣れてきた 児童が増えてきている。
次に、児童が第4学年及びその前後の学年で学習する主な物語教材の系統を図で表すと下のようになる。
(3年) (4年)
|
人物の気持ちを
思いうかべなが
ら読もう |
|
本を開こう
|
|
様子や気持ちに
気をつけて
|
|
作品のおもしろ
さを
|
|
場面をくらべて
|
|
|
|
|
|
|
三年とうげ
|
ガオーッ
|
白いぼうし
|
アナトール、工
場へ行く
|
一つの花
|
(6年) (5年) |
|
作品の主題を考
えて
|
|
情景を思いうか
べて
|
|
心の動きを考え
て
|
|
人物の気持ちの
動きを
|
|
|
|
|
石うすの歌
|
大造じいさんガ
ン
|
さよならの学校
|
ごんぎつね
|
|
最後に本単元に直接関わることについての実態を述べる。
○事前に「ごんぎつね」という物語を知っているか調べた結果、「知っている」13名、「題名だけは聞いたことがあ る」16名、「知らない」4名であった。「知っている」理由は、「テレビ番組で見たことがある」「劇を見たこと がある」「本で読んだことがある」「教科書を読んだ」などであり、程度の差はあろうが数多くの児童が接したこと のある物語のようである。
○初発の感想(「出会いの感想」として児童には書かせている。)を書かせたが、「ごんが兵十の手により、銃で殺さ れてしまう」最後の悲劇的な場面に目を向けている児童が多い。ごんに対してあわれみの気持ちを抱いているが、兵 十がそうせざるをえない状況であったことまで読み取っている児童は少ないようである。また、ごんがいたずらをし たくなるのはなぜなのか疑問に感じている児童も多い。兵十に償いをしているごんのやさしさを感じてはいるが、そ うなったきっかけや償いをしている時のごんの気持ちなどを深く読み取っている児童は少ないと思われる。語句の意 味が良く分からないのでよく調べたいと思っている児童もいた。(資料−「ごんぎつね」の出会いの感想を座席表に まとめたもの−参照)
○ワークシートを使用して、言葉に着目しながら一人学び(一人読み)をさせた結果、よく着目して自分の考えが書け ている児童は7、8名であった。一方、着目の仕方をよく理解していない児童が10名近くいた。その児童には個別 指導をしたが、一人学びの時間内には十分に理解できなかった児童が数名いた。
2 教材観
本教材は、童話作家新美南吉が昭和7年19才の時に書いた、民話的舞台を背景に繰り広げられる物語である。 独りぼっちの小ぎつねのごんが、やはり独りぼっちの兵十と心を通わせようとして、通じ合えない心の問題を、優し く、悲しく描き出している作品である。
物語は、6つの場面から構成されている。1の場面では、この作品全体の冒頭となる「これは、〜茂平というおじい さんから聞いたお話です。」という一文から始まっている。そして前半の部分では、主人公であるごんが紹介され、そ の境遇が示される。「ひとりぼっち」で「しだのいっぱいしげった森の中」に「あなをほって住んで」いるごんが、孤 独のさびしさから、「いたずらばかり」してしまうその気持ちが読み手にもよく分かる。いたずらざかりの4年生の児 童には、自分とオーバーラップさせながらごんの気持ちを感じ取ることができるであろう。そして「ある秋のことでし た。」から始まる後半の部分につながる。事件の発端である。2、3日ふり続いた雨のため「外へ出られ」ないごんが 雨が上がって「ほっとして」穴からはい出たのである。解放感に満ちあふれている様子が痛いほど伝わってくる。そん なごんが兵十に出会い、軽い気持ちからいたずらをしてしまう。しかし、兵十にとっては、憎しみの思いをつのらせる 事件だったのである。 2の場面では、何の気なしにいつものように村に下りてきたごんであったが、普段と違う村の雰囲気を感じ、よく観 察した結果、自分がいたずらをしてしまった兵十の母親が死んでしまったことを知る。ごんが自分のしたことの後悔を するのである。ただのいたずら好きのごんぎつねが大きく気持ちを変えるきっかけとなる大切な部分である。 3の場面では、「おれと同じ、ひとりぼっちの兵十か。」と同情の気持ちを持つが何をしてあげられるのか途方に暮 れているごんの姿から描かれている。そんな折にいわし売りが現れ、ごんは悪意はないのだがいわしを盗み、兵十のう ちの中へ投げ込む。兵十への償いの始まりである。次の日には、「山でくりをどっさり拾って」行くごん。その時、兵 十のためを思っていわしをあげたことが裏目に出たことに気づき、ますます反省の気持ちを抱くごん。読み手にもその 気持ちが痛いほどに伝わってくる。そんなごんは、毎日毎日兵十への償いとして、栗や松たけなどを持っていってあげ る。そのけなげさに児童は気持ちを寄せることであろう。 4の場面では、兵十に対して良いことをして満足な気持ちでいるごんが、「月のいいばん」に「ぶらぶら遊びに出か け」、たまたま、兵十と加助に出くわす場面である。ごんは二人の会話に興味を持ち、わざわざ「二人の後をつけて」 お念仏のある吉兵衛のうちまで行く。 「お念仏がすむまで」「しゃがんで」待っていたごんが、「兵十のかげぼうしをふみふみ」ついて行くところから5 の場面が始まる。自分のしてあげてることを兵十はどう思ってくれているのか、自分のことに気づいてほしいという切 なる思いが、読み手には自分のこととして伝わってくるところである。しかし、「神様のしわざ」と思われ、ごんは失 望してしまうのである。自分の思いがなかなか伝わらないもどかしさに児童は共感するであろう。 そして、失望を感じながらも「その明くる日も」くりを持っていくごんの姿から描き出される6の場面。いよいよ山 場の始まりである。読み手である児童は、ごんのけなげな姿に感動すると思われる。しかし、ごんに気づいた兵十は、 ごんの気持ちが分からず憎しみの気持ちしか持っていない。「ようし。」と、火なわじゅうで撃ってしまう。読み手に は兵十の気持ちも手にとるように分かるが、思わずやめてと声をあげてしまうところである。児童にとって衝撃的すぎ るほどの場面である。うまく仕留められたと近づく兵十であるが、「おや。」と意外な様子に気づく。そして、事の重 大さを感じ取って、思わず「ごん、お前だったのか、〜」と声をもらしてしまう兵十。この作品のクライマックスであ る。その兵十に対して、ただ「ぐったりと目をつぶったまま、うなずく」ごん。最後になってごんの償いの気持ちが兵 十に伝わったことに対して、一抹の安堵感を読み手は感ずるとはいえ、やはり死をもってしか二人の心が通じ合えなか った最後の悲劇的な場面には、やるせない思いを強く感じざるを得ないであろう。ここまで読み進めてきた児童は、「 心が通じ合うことは簡単ではない。それだけに、何よりも大切にしなければならないことである。」という主題に無理 なく迫れるものと思う。「青いけむりが、まだつつ口から細く出ていました。」の一文がこの作品の終わりを示す文と なっており、ごんの死を暗示し、兵十の悲しみを強調している。読み手は、その一文にいつまでも悲しみの余韻を感じ ざるを得ない。
以上のように、本教材は、主人公である「ごん」に対して児童が共感しやすく描かれており、自分のこととして読み 進めながら人物の気持ちの動きを読み取っていける教材である。また、結末はやや児童にとって衝撃的ではあるが、兵 十の思いをも理解でき、読み取りながら自然に主題に迫れる教材と思われる。
また、雨上がりのさわやかな様子、遠くに見えるお城や彼岸花の咲く墓地の光景、月明かりの中を村人が歩いていく 情景など、まるで一枚の絵を見るかのような情景描写が豊かに表現されているので、その美しさを感じ取りながら読み 味わわせることができる教材でもある。
さらに、上述したようなことなどから、本教材の学習を通して、学習指導要領の第4学年の内容の「話の中心点が分 かるように、筋道を立てて話すこと」(表現イ)、「書こうとする事の中心点が明確になる書き方を考えて文章を書く こと。」(表現オ)、「話の中心点を聞き取り、自分の感想をまとめてみること。」(理解イ)、「事柄の意味、場面 の様子、人物の気持ちの変化などが、聞き手にもよく伝わるように音読すること。」(理解ウ)、「文章の叙述に即し て内容を正しく読み取ること。」(理解オ)、「人物の気持ちの変化や場面の移り変わりを想像しながら読むこと。」 (理解カ)、「聞いたり読んだりした内容に対して、一人一人の感じ方の違いのあることに気付くこと。」(理解キ) 「表現の優れている文章を視写して、理解を深めたり自分の表現にも役立てること。」(理解ケ)、「語句の性質や役 割について理解し、類別ごとの特質が分かること。」(言語事項 @エ(イ))、「文の構成について初歩的な理解を持つ こと。」(言語事項 @オ(ア))などに迫ることができると考える。
3 指導の方針及び学習活動への支援
@学習活動を大きく分けて、@大体を読む、A詳しく読む、Bまとめて読む、C広げて読む の4段階で進めていきた い。
A児童の興味や関心を喚起し、学習意欲を高めるため、学習活動の@の段階で児童の初発の感想(「出会いの感想」) を書かせ、それをもとに課題作りをし、AやBの段階でその課題を解決しながら学習を進めていく形をとりたい。 B学習活動の@やAの段階で一人学びの時間を設け、児童が主体的に学習を進め、自分だけで教材と向かえる機会を与 えたい。そしてその際に、机間巡視をしながら、その取り組みに対して賞賛を与えたり、つまずきに対して励ましや 適切な指導を加えたりしたい。また、その一人学びの様子をもとにできるだけ多くの児童が活躍できるよう意図的指 名を試みたい。
C学習活動Aの段階では、場面の様子や心情を表す言葉に着目して、読み深めていけるような工夫をしたい。その工夫 として、発問の工夫、ワークシートの活用、視写活動、動作化などを考えている。この段階でいかに読み深め、物語 のおもしろさなどを感じ取れたかが、他の作品へ向かう読書意欲に大きく影響を与えると思われる。読書経験の少な い児童が少しでもその幅を広げていこうとするような読み深めの工夫をしたい。
D自分の考えていることに自信を持ったり、友達の意見を聞いて考えを深めたりすることができるように、特に学習活 動Aの段階では、一単位時間の中に適時グループ学習の形態を取り入れ、一斉学習に結びつけていきたい。
EAの段階で使用するワークシートの中に「ごんへの手紙」のコーナーを設け、一単位時間の終末で書かせることによ り、場面ごとに学習を振り返ったり考えを深めたりできるようにしたい。そして、その記述内容を参考にしながら、 次時の指導を進めていきたい。
F音読が好きな児童が多いので、できるだけその時間をとり、楽しみながら理解が深まるような学習活動を進めていき たい。
G学習活動Bの段階では、物語を振り返り、全体を通した課題の解決をしながら、主題にも迫っていきたい。また「ま とめの感想」などを書いて発表会をすることにより、自分の感じたことをまとめ、「出会いの感想」との変容ぶりを 感じ取ったり、他の友達のいろいろな感じ方に気づいたりできるようにしたい。
H学習活動Cの段階では、新美南吉の他の作品を紹介し、実際に読むことにより、児童の読書意欲を高めたい。
V 目標
○物語を読む楽しさに気づき、進んで読書をすることができる。【関心・意欲・態度】
○登場人物の気持ちに気をつけて、物語を読んだ感想を書き、発表し合うことができる。【表現の能力】
○大事な語句に注意して、場面の様子や登場人物の気持ちを読み取ることができる。【理解の能力】
○効果的な情景描写や比喩表現などについて理解できる。【言語についての知識・理解・技能】
W 評価規準
○「ごんぎつね」を読んで他の物語にも関心を持ち、進んで読もうとする。【関心・意欲・態度】
○ごんと兵十の気持ちの移り変わりや心の通じ合いについて思ったことや感じたことをなどを、感想文にまとめたり発表 し合ったりする。【表現の能力】
○ごんと兵十の気持ちや場面の様子を読み取り、ワークシートなどに記入する 【理解の能力】
○情景描写や比喩表現がごんや兵十の気持ちなどをも表していることを理解する。【言語についての知識・理解・技能】
X 指導計画(17時間予定)
段階 |
時間 |
学 習 活 動 ・ 重 要 語 句 |
評 価 項 目 ・ 方 法 |
@
大
体
を
読
む
|
1
|
○教師による全文の範読を聞き、その後それぞれで黙読をし
ながら「出会いの感想」を書く。(心に強く感じたことや
みんなで考えたいことなどを項目別に書く。)
|
○静かに範読を聞き、進
んで感想をまとめる。
【関】【表】
|
(観察)
(プリント「出会
いの感想) |
2
|
○新出漢字、読み替え漢字の読み方や使い方を学習する。
(漢字の学習プリントを使う。)
|
○新出漢字、読み替え漢
字の読み方や使い方が
分かる。 【言】 |
(発表、漢字学習
プリント)
|
3
|
○(一人学び@)読み取りの際児童にとって難しいだろうと
教師から指摘された共通の語句やそれ以外に自分がよく分
からない語句の意味を調べる。(国語辞典、意味ノートを
使う。) |
○語句の文脈に沿った正
しい意味を理解するこ
とができる。 【言】
|
(意味ノート)
|
4
|
○「出会いの感想」をもとに、場面ごとに学習していきたい
ことを発表し合う。
○発表の内容を生かしながら、共通の学習課題を作る。(場
面ごと及び全体を通したもの) |
○自分の意見を進んで発
表できる。 【関】
○共通した課題をまとめ
られる。 【関】【表】 |
(発表)
(ワークシート)
|
A
詳
し
く
読
む
|
5
・
6
|
○(一人学びA)課題を解決するために、大事な言葉に着目
しながら一人読みをする。(ワークシートを使う。)
|
○大事な言葉に着目して
人物の気持ちや場面の
様子を読み取ったり、
自分の感じたりしたこ
となどを書くことがで
きる。 【理】 |
(ワークシート
一人学び・グループ学習用)
|
7
・
8
|
【1の場面を読む】
○課題を解決しながら、いたずらをするごんの境遇を読み取
る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・視写(P.50L9〜P.51L1)
・「ごんへの手紙」
・音読
「〜少しはなれた山の中に」「ひとりぼっち」「しだのい
っぱいしげった森の中に」「あなをほって」「夜でも昼で
も」「いたずらばかり」…孤独の淋しさ、注意を引きたい
気持ち
○課題解決をしながら、いたずらをしたごんの気持ちといた
ずらをされた兵十の気持ちを読み取る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・動作化
・ごんへの手紙
・音読
「ほっとして」「そうっと」「ちょいと」…解放感から軽
い気持ちでいたずらを
「ぬすっとぎつねめ」「どなりたてました」…いまいまし
く思う兵十
「びっくりして」「横っ飛びに」「ほっとして」「あなの
外の草の上にのせておきました」…遊び半分で悪意はなか
ったごん |
○孤独の淋しさから、つ
いいたずらをしてしま
うごんの気持ちを読み
取ることができる。
【理】【表】
○2、3日の雨で穴の中
で身動きできなかった
ごんが、雨上がりの解
放感から軽い気持ちで
兵十にいたずらをして
しまったことを読み取
ったり、兵十に見つか
った後のごんの気持ち
やいたずらをされた時
の兵十の気持ちを想像
したりすることができ
る。 【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(音読)
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(「ごんへの手紙
」)
(音読)
|
9
|
【2の場面を読む】
○課題解決をしながら、いたずらの反省や後悔をするごんの
気持ちを読み取る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・視写(P.60L3〜P.60L10)
・「ごんへの手紙」
・音読
「ああ、そう式だ。」「ははん、死んだのは、兵十のおっ
かあだ。」「ちょっ、あんないたずらをしなけりゃよかっ
た。」…後悔をするごん |
○軽い気持ちからしたい
たずらが思わぬ結果を
招いてしまったと、深
く後悔するようになる
ごんの気持ちの変化を
読み取ることができる
【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(「ごんへの手紙
」)
(音読) |
10
|
【3の場面を読む】
○課題解決をしながら、兵十に同情し、いたずらの償いを続
けるごんの気持ちを読み取る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・「ごんへの手紙」
・音読
「おれと同じ、ひとりぼっちの兵十か。」「まず一つ、い
いことをしたと思いました。」「次の日には、〜くりを〜
」「これはしまった」「次の日も、その次の日も」「松た
けも」…償いをするごん |
○いたずら好きだったご
んが、兵十に同情し、
償いをするようになっ
ていく気持ちを読み取
ることができる。【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(「ごんへの手紙
」)
(音読) |
11
|
【4の場面を読む】
○課題解決をしながら、兵十と加助の後をつけていくごんの
気持ちを読み取る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・「ごんへの手紙」
・音読(役割読み、一人読み)
「月のいいばん」「ぶらぶら遊びに」…満足なごん
「不思議なことが」 「だれだか知らんが」「二人の後を
つけて」…気になるごん |
○償いをして満足なごん
の気持ちと、兵十にど
う思われているか気に
なるごんの様子を読み
取ることができる。
【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(「ごんへの手紙
」)
(音読) |
12
|
【5の場面を読む】
○課題解決をしながら、自分の気持ちが伝わらないもどかし
さを感じるごんの気持ちを読み取る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・「ごんへの手紙」
・音読(役割読み、一人読み)
「お念仏がすむまで、いどのそばにしゃがんで」「かげぼ
うしをふみふみ」「神様のしわざ」「つまらないな。」「
引き合わないなあ。」…もどかしさを感じるごん |
○ごんのもどかしさを読
み取ることができる。
【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(「ごんへの手紙
」)
(音読) |
13
・
14 |
【6の場面を読む】
○課題解決をしながら、撃ってしまった兵十の気持ちと、う
なずいたごんの思いを読み取る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・「ごんへの手紙」
・音読
「その明くる日も」「こっそり中へ」…けなげなごん
「ぬすみやがった」「ごんぎつねめ」「ようし」「しのば
」「ドンと」…憎しみの感情が高まる兵十
「おや」「ごん、お前だったのか」「バタリと取り落とし
ました」…真実を知り、愕然とする兵十
「うなずきました」…兵十に分かってもらえたと思うごん
「青いけむりが、まだつつ口から細く出ていました。」…
ごんの死の暗示と兵十の悲しみの強調 |
○最後までけなげなごん
の姿と知らずに撃って
しまった兵十の後悔の
念、そして心が通い合
えた時のごんの気持ち
を読み取ることができ
る。 【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(「ごんへの手紙
」)
(音読)
|
|
本
時
|
|
|
B
ま
と
め
て
読
む |
15
|
○全体を通した課題を解決しながら、主題に迫る。
・音読
・話し合い(グループ)
・話し合い(一斉)
・音読 |
○物語を振り返り、全体
を通した課題を解決し
ながら、主題に迫るこ
とができる。 【理】
|
(ワークシート)
(グループ学習の
観察)
(発表)
(音読) |
16
|
○「まとめの感想」を書き、発表し合う。
|
○「まとめの感想」を表
し、進んで発表し、「
出会いの感想」との変
容ぶりに気が付くこと
ができる。 【関】【表】
○いろいろな感じ方があ
ることにに気づくこと
ができる。 【理】 |
(プリント「まと
めの感想」)
(発表)
(観察)
(ワークシート)
|
C
広
げ
て
読
む
|
17
|
○新美南吉の他の作品を読む。
「手ぶくろを買いに」「おじいさんのランプ」「赤いろう
そく」「ごんごろ鐘」「牛をつないだ椿の木」「花のき村
と盗人たち」 など
|
○進んで、他の作品を読
もうとする。 【関】
|
(観察)
|
Y 本時の学習
1 ねらい 場面の様子や心情を表す言葉に着目しながら、ごんと兵十の悲しい心の通い合いを読み取ることができるように する。
2 準備・資料
教師…教科書、センテンスカード、ワークシート(全体学習用)
児童…教科書、ワークシート(一人学び・グループ学習用)、意味ノート、筆記用具
3 展 開
学 習 活 動 |
時間 |
学 習 活 動 へ の 支 援 |
具体的な評価項目 |
@前時の学習を想起する。
|
5
分 |
・前時の学習の流れを示したセンテンスカードを使っ
て、最後までけなげなごんの姿とごんの気持ちに気
づかずに撃ってしまった兵十の行動の様子を想起さ
せる。 |
・前時までの学習内容を想
起する。
|
A本時の課題を確認する。
B6の場面の音読をする。
(各自)
C「一人学び」で学び取っ
たことをもとにグループ
学習をする。(着目した
言葉やそれから分かるこ
と・感じることなどを発
表し合いながら、考えを
深めていく。)
|
10
分
|
・課題を全員で読ませ、確認させる。
・本時の学習課題「何も知らずにうってしまった兵十
の気持ちとたおれた後のごんの思いを想像しよう。
」
・音読をすることによって、大体の流れをつかむよう
にさせる。
・一人学びで書き込んだワークシートを使って、着目
した言葉を発表し合うようにさせる。
・同じ考えや違う考えを出し合うことにより、読み取
りを深めたり自分の考えに自信を持ったりできるよ
うにさせる。
・話し合いがスムーズにいかないグループには、話し
合いのきっかけとなるような言葉を投げ掛けるなど
適切なアドバイスをする。
|
・課題を解決しようとする
意欲を持つ。
・意欲的に音読する。
・自分の考えを積極的に発
表する。
・友達の考えを聞くととも
にそれに対する自分の意
見も言うことにより、考
えを深めたり自信をつけ
たりする。
|
D6の場面の音読をする。
(指名読み)
E6の場面の後半(P.70L9〜
P.71終わり)の読み取りをす
る。
@兵十がドンと撃った後
のごんの様子と兵十の
様子・気持ちを読み取
る。
A自分のことを分かって
もらえたごんの気持ち
と兵十の悲しみの気持
ちを読み取る。
B最後の一文「青いけむ
りが、まだつつ口から
細く出ていました。」
から、分かることや感
じることなどを発表す
る。 |
23
分
|
・大きな声で、ゆっくり、はっきりと読むようにさせ
る。
・センテンスカードを掲示することにより、大事な言
葉に着目させる。
・着目させる言葉…「バタリとたおれた」「かけよっ
て」「おや」「ごん、お前だったのか、いつも、く
りをくれたのは。」
て」「おや」「ごん、お前だったのか、いつも、く
りをくれたのは。」
・着目させる言葉…「ぐったりと目をつぶったまま」
「うなずきました」「バタリと取り落としました」
・「兵十が撃ってしまってからまだわずかな時間しか
たっていない。」「悲しい感じがする。」「ごんが
死んでしまった悲しさが感じられる。」「兵十の後
悔の気持ちが感じられる。」などいろいろな考えや
感想を自由に発表させる。
|
・指名された児童は、声の
大きさなどに注意しなが
ら意欲的に読む。
・他の児童は、場面の様子
を思い描きながら、音読
に合わせて目で追う。
・大事な言葉に着目しなが
ら、ごんの様子や兵十の
様子、兵十の気持ちの変
化を読み取り、積極的に
発表し合う。
・大事な言葉に着目しなが
ら、ごんや兵十の気持ち
を読み取り、積極的に発
表し合う。
・最後の一文から感じられ
ることなどを、今までの
学習内容も想起しながら
発表する。
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F6の場面の学習を振り返
りながら、「ごんへの手
紙」を書き、発表する。
G音読をする。
(指名読み)
H次時の予告を聞く。
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7
分
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・6の場面を十分に振り返らせながら書かせる。
・机間巡視をしながら、適切なアドバイスや賞賛の言
葉などを投げ掛ける。
・場面の様子や人物の気持ちなど、本時の学習を十分
に振り返らせる。
・次時の学習内容は全体を通した課題を解決していく
ことであると確認する。
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・自分の思いを「ごんへの
手紙に」に込めて書く。
・意欲的に発表する。
・指名された児童は、本時
の学習が十分振り返るこ
とができるような読み方
で音読をする。
・他の児童は、音読に合わ
せて目で追いながら、本
時の学習を振り返る。
・次時の学習への意欲を持
つ。
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Z 板書計画
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青 |
|
そ |
課 題 |
6
の
場
面
|
|
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[ 座席表
\ 資 料